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2025.05.02 09:00

「Google 翻訳」がDuolingoに挑む? Gemini連携の「語学学習」機能を採用か

BigTunaOnline / Shutterstock.com

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グーグルの「Google 翻訳」アプリが新たな人工知能(AI)関連のアップグレードによって、パーソナライズされた語学教師に進化する可能性が浮上した。グーグルのアプリは、現状でDuolingo(デュオリンゴ)のような学習アプリが支配している数十億ドル規模の語学学習市場を揺るがす可能性がある。

新機能「プラクティス」モードとされるテストコードが発見される

ニュースサイトAndroid Authorityが報じた、アプリ分析の専門家のAssembleDebugのレポートによると、「Google 翻訳」アプリの最新バージョンには、ユーザーが語学力を高めるためのアクティビティを提供する「プラクティス」モードと呼ばれる新機能のテストコードが含まれている。この機能はまだ一般向けに公開されていないが、AssembleDebugは一部の機能を有効化して、閲覧することに成功した。

この機能を有効にすると、アプリの画面下部に大学の卒業帽のアイコンが追加される。この帽子には現状で「ベータ版」のバッジが付けられており、プラクティス機能が初期段階で実験的に提供されることがうかがえる。

さらに、関連するポップアップのヒントには「あなたのために作られたアクティビティで練習しよう!」との文言が表示されており、グーグルがGeminiを活用して、ユーザーに最適化された練習セッションを生成することが示唆されている。

残念ながら現時点ではそれ以上の情報は確認できていない。AssembleDebugによると、アプリ内のボタンをタップしても、現在は壊れたリンクに誘導されるだけだ。グーグルの語学学習機能の本格的なインパクトは、この機能が正式に公開されるまで分からない。

しかし、「プラクティス」モードのボタンは、翻訳結果のすぐ隣にも表示されるようになっており、このことは、翻訳内容に関連する練習アクティビティが提供される可能性を示唆している。また、テスト中にこのモードのオプションが英語とスペイン語の翻訳時にのみ表示されたことから、少なくともベータ版の初期段階では、対応言語が段階的に展開される可能性を示している。

さらに、AssembleDebugが公開した動画では、翻訳された言語ですぐにグーグル検索を実行できる新たなボタンも確認された。

Duolingoへのインパクトになるか?

今回見つかった「プラクティス」モードは、これまで翻訳に特化してきた「Google 翻訳」アプリにとって、新たな方向性を示したものといえる。全世界で5億人以上のユーザーを抱えるとされる「Google 翻訳」アプリの語学学習への対応は、グローバル月間アクティブユーザー数は1億人超のDuolingoに、少なくとも一定のインパクトを与えるはずだ。

とはいえ、Duolingoの魅力的なゲーミフィケーション機能をしのぐには、まだ多くの課題があると考えられる。それでもこのプ「プラクティス」モードは、これまで語学学習専用のアプリを使った経験がないユーザーにとって十分に興味を引くものになるだろう。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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